7月14日のコラム

フェートン号事件に遭難した佐賀藩は逸早く西洋文明に覚醒し蘭癖大名 #鍋島直正 が登場。自ら財政再建を果すと1850年反射炉(実証炉)を建設し洋式砲の鋳造を開始。3年後にペリーが来航し慌てた老中阿部正弘は #江川坦庵 を起用し鍋島の支援を得て伊豆韮山に反射炉を建設します

#島津斉彬 は鹿児島磯を中心に東洋初の洋式工場群 #集成館 建設。基幹の反射炉,溶鉱炉に始まって鉄砲,大砲,弾薬,軍船,水雷に手を拡げ城下をガス灯で埋尽す構想も。斉彬の死で縮小されるも薩英戦争で見直され #小松帯刀 が再興に尽力,日本初の紡績工場や機械工場が興りました

#7月14日 はペリー上陸記念日。浦賀測量に任じた鳥居耀蔵は蘭学嫌い故に #江川坦庵 に面子を潰され蘭学者を敵視 #渡辺崋山 #高野長英 を付狙いモリソン号事件を機に #蛮社の獄 発動。渡辺は切腹,高野は火災の伝馬獄から抜牢し顔を焼いて潜行するも捕吏に襲われ壮絶死しました

ペリー来航の直後,大攘夷を説く #徳川斉昭 が大砲74門を献上し #阿部正弘 の肝煎で幕府海防参与に就任,更に石川島造船所（IHI）を興し洋式帆船旭日丸を建造します。翌1856年米総領事ハリスが将軍家定に拝謁し修好通商条約を要求,疲労困憊の安倍老中が急逝し #井伊直弼 独裁へ

#鍋島直正 #島津斉彬 の母は姉妹で信長,家康,政宗の血を引く鳥取池田家の出身。斉彬が徳川斉昭に加担すると6歳下の直正は競うように井伊直弼に与し直弼没後はテロを恐れ佐賀に隠棲。藩士の政治運動を禁じて富国強兵に専念し鳥羽伏見後の参戦ながら最強軍備で薩長土肥の末席へ