日光東照宮

栃木県といえば日光東照宮、そして温泉。東照宮参拝は所与として数ある温泉地(那須、塩原、湯西川、川治、鬼怒川、日光、日光湯元、中善寺)のどれを選択するかが考えどころ。譜代大名領・旗本知行地が大部を占める江戸周縁部は総じて無味乾燥で史跡も乏しいが、宇都宮はそれを象徴するような北関東の中核都市。全く観光地ではないが、宇都宮餃子の本場にして北関東最大の歓楽街を擁し、街遊び旅行の対象には成り得るかも。他では、栃木市駅および足利駅の近辺に若干の史跡と街並みがあり、行政主導の観光PRも盛んだが、踏破目的あるいは相当な旅好きでないと徒労感が上回りそう。なお、あしかがフラワーパークは足労に値する花の名所だが(特に藤棚が凄いが、混雑も凄い)、群馬温泉旅行の立寄りスポットに加えるのが常道だろう。

私評

定番

父母に嫌われた反動もあってか、徳川家光は将軍継嗣の恩人である祖父家康を異常に崇拝し、わざわざ久能山東照宮から勧請して日光東照宮を創建したうえ、壮大な日光街道まで作って金の掛かる将軍参詣行事を定例化(なお、春日局には大奥と稲葉家14万石・堀田家15万石をプレゼント)。膨大な費用を投じただけに日光東照宮は唯一無二の絢爛豪華を誇るが、成金趣味は賛否両論、常時混雑も耐え難い。日光駅から東照宮へ至る参道は広くて快適だが、居並ぶ店舗や観光施設に街づくりコンセプトが感じられず、宿泊施設は外人歓迎が過ぎて日本人には立寄り難い。

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